目の前のことに精一杯だった3歳からひとつ大きくなって、少し先を見通す力や過去を振り返る力がついてくる4歳児。
自分とは別の空想の世界を楽しむ力がつき、読める絵本の幅もぐん!と広がります。
その分、たくさんの絵本の中から何を選んだらいいのかお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

元幼稚園教諭で二児の母、本が大好きで自宅の絵本・児童書蔵書数1000冊以上の著者が、集団生活の子どもたちの様子を元にして、4歳のお子さんが楽しめる絵本をご紹介します。
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子どもの成長は個人差が大きいです。
お子さんの成長や好みに合った絵本を選んであげてくださいね。
3歳児におすすめの絵本紹介と、絵本の選び方の解説をしています。↓
4歳の子どもが読める絵本はどんな絵本?

時間の感覚がついてきて、今だけではなく、少し前のことを思い出したり、少し後のことを考えたりすることが出来るようになります。
自分の経験を思い出して絵本の物語とリンクさせたり、絵本を読んで先のことを楽しみにしたりします。
言葉遊びやリズム感のある絵本が好まれていた3歳から少し進んで、ストーリーが主体となった絵本も多く楽しめるようになってきます。
登場人物がたくさん出てくる物語
友だちとの関係が広がってきて、みんなで一緒に何かをする機会が増えてきます。
同じ場所にいても個人がバラバラに遊んでいた3歳までと違って、「おにごっこをしよう」「かけっこをしよう」「おままごとをしよう」とお友だちと目的を共有して遊び始める姿が多くみられるようになります。
必要なルールを少しずつ学んで順番を待ったり貸し借りしたりする力もついてきます。
絵本では一人の登場人物だけではなく、複数人やグループが出て来て協力したり仲間割れをしたりしながら進んでいく物語を喜んで読むようになります。
ナンセンス絵本やちょっとドキドキする物語
4歳~5歳くらいにかけて、冗談と本当のこと、現実と作り話の区別がついてきて、架空の世界の出来事と分かって物事を楽しむ力がついてきます。
この力がついてくると「現実にはそんなことは起きないよね」というナンセンス絵本を笑えるようになったり、ちょっぴりドキドキする出来事が起きる物語も楽しめたりするようになります。

冗談やギャグと本当のことの区別がまだつかない子に冗談を言うと傷つけてしまったり、架空の世界の冒険を見せると現実に起こると思って必要以上に怖がらせてしまったりすることがあるため注意が必要です。
4歳の子どもにおすすめの絵本
くすっと笑えるおはなし

おもちのきもち かがくいひろし 講談社
頭を何回もたたかれて、ぺったんこに伸ばされて、ちぎられて…
そんなおもちが主人公。
さんざんな扱いに怒りが最高潮のおもちがしでかしたこととは…!?
まさかのおもちが主人公のこの物語。
ぶつぶつつぶやかれるおもちの愚痴におとなも子どももついつい笑ってしまいます。
不満だらけのおもちの表情にも大注目!
かがくいひろしさんの描くなんともいえない愛嬌のあるおもちについつい共感してしまいます。
お正月の主人公ともいえるおもちの反逆が最高に面白い絵本です。
またよくばりすぎたねこ さとうわきこ PHP
ねずみに自分の帽子をかじられてしまったねこ。
あいた穴を見て良いことを思いつきます。
「鳥の巣箱にして卵を手に入れて食べてしまおう!」
無事卵を手に入れたねこですが…よくばりの気持ちが湧いてきて…。
向上心が溢れまくっているねこの姿に思わずくすっと笑みがこぼれます。
そんなねこがちょっと欲張った結果をお子さんと一緒に見届けてあげてくださいね。

幼稚園では、ちょっぴり欲張っただけなのに大変な目にあってしまうねこへの同情が集まっていました。
何回読んでもねこへの同情と応援の気持ちがやまない絵本でした。
愛すべき「よくばりすぎたねこ」ですね。
こいぬをつれたかりうど 中国の昔話 牧野夏子再話 / 佐々木マキ 絵 福音館書店
あるところに年老いた狩人がいました。
狩人は小さな犬と縄を一束持っているだけ。
そんな狩人のもとにトラの被害で困っている村から狩りの依頼が入ります。
鉄砲も持たない狩人に村の人々は疑いのまなざし。
はたして狩人はトラを退治することが出来るのでしょうか。
こんなおじいさんと小さい犬でどうやってトラを退治するのか気になりますね。
思いもよらない方法に大笑い間違いなし。
トラさえ、ちょっと気の毒に感じてしまいます。
佐々木マキさんの絵で親しみやすい絵本になっており、中国の昔話に気軽に触れられるのも嬉しいポイントですね。
11ぴきのねこシリーズ 馬場のぼる こぐま社
11ぴきのねこはどの物語もくすっと笑って楽しめますね。
飛んできた一羽のアホウドリについて行ってたくさんいるという兄弟を食べようと目論んだら痛い目にあった話や、
ぶたの家づくりを手伝っていたらその家が欲しくなってしまう話など、ちょっと欲を出して失敗する11ぴきのねこがかわいい。
何度失敗してもめげない11匹の姿に笑いと元気をもらえます。
ばばばあちゃんシリーズ さとうわきこ 福音館書店
いつでも元気で豪快なばばばあちゃんの物語。
どんなことにも動じないばばばあちゃんが奮闘する様子が見ていて面白いです。
ばばばあちゃんの友だちの犬や猫までばばばあちゃんの勢いに巻き込まれて右往左往するのもかわいい。
始まりは日常の出来事だけれど、そこからの展開が「こうだったら面白いな」を叶えてくれるので、読んでいてワクワクします。
多少うまくいかないことがあっても、全然めげないばばばあちゃんの姿に元気がもらえるシリーズです。
ちょっとドキドキするおはなし

まじょのすいぞくかん 佐々木マキ 福音館書店
おんなのこと犬が遊びに入ったいつもの森の中に見慣れない怪しい建物が。
中に入ってみるとそこは水族館でした。でも、この水族館何かが変です。
よく耳を澄ませてみると…。
最初は普通の水族館だと思ったのに「あれ?」と違和感を感じてからは、ちょっぴりドキドキする展開に。
ミステリー風の絵本で「なんでだろう?」と考えているうちにあっという間に種明かしをしてくれるので、緊張やドキドキする時間も少なく、4,5歳でも楽しめます。
くいしんぼうのあおむしくん 槇ひろし 作 / 前川欣三 画 福音館書店
ある日主人公のまさおの帽子にくっついていたあおむしくん。
くいんしんぼうのあおむしくんはどれだけ食べても食べたりなくてまさおの周りの物を全部食べつくしてしまいます。
しまいにはまさおのパパとママまで…。それでもどんどん食べるあおむしくん。とうとうまさおのこともパクン。
まさおがあおむしくんのお腹の中で見たものとは。
ちょっとドキッとするお話ですね。
決して楽しく愉快なお話ではありませんが、「これってどういうことだろう?」と考えるのが好きな子は、想像の幅がぐん!と広がるきっかけになりそうです。
何とも言えない切なそうな表情のあおむしくんを見て、想像が掻き立てられる作品でもあります。

答えが明確に示されていない絵本の面白さを感じます。
はっきりしないものに対して、その子なり向き合う経験も大事ですね。
幼稚園でも、読んだ後に「あおむしくんってこういうことなのかな?」と考えている姿が見られました。一人一人の感じ方がそれぞれ違って面白いと思った絵本です。
三びきのやぎのがらがらどん マーシャ・ブラウン 作 / せたていじ 訳 福音館書店
ちいさなやぎのがらがらどんと、ちゅうくらいのやぎのがらがらどんと、おおきなやぎのがらがらどんは、ある日山の草場にお食事に出掛けます。
ところが、そこに向かう途中の谷川に橋があって、その下には巨大なトロルが待ち構えています。
3匹は無事に山の草場にたどり着けるのでしょうか?
ノルウェーの昔話で、日本では1965年に刊行されました。多くの子どもに愛される名作ロングセラー絵本です。
印象的で耳馴染みの良い言葉選びがされているので、大きさの違うやぎやトロルの特徴が手に取るように感じられます。
言葉の持つ力を感じることができる物語です。

幼稚園で読むと、この絵本の言葉を自然と覚える子が多くいました。
それくらい、言葉選びが秀逸なのでしょう。
ごっこ遊びにも発展しやすい物語でもあります。
すてきな三にんぐみ トミー・アンゲラー 作 / いまえよしとも 訳
黒マントに黒い帽子の三人組。おどしの道具を持って獲物を探しています。
ある日三人組が出会ったみなしごの女の子。
みなしごの女の子に出会って、三人組が始めたこととは。
1969年に日本で刊行された名作絵本です。
絵本にしては終始暗い色使いで表紙もちょっと不気味。でも、温かさにあふれた素敵な物語です。
言葉にもインパクトがある作品で、出てくるフレーズを子どもがあっという間に覚えてしまいます。
絵本では数少ないダークなヒーローのカッコよさを感じさせてくれる物語です。
おおかみと七ひきのこやぎ グリム 作 / フェリクス・ホフマン 絵 / せたていじ 訳 福音館書店
絶対にオオカミを家にいれてはいけないよ、と子ヤギたちに言い聞かせておかあさんヤギは森へ出かけていきます。
その留守中にオオカミがやってきます。
「おかあさんだよ、扉をあけておくれ」
子ヤギたちはオオカミが偽物だと見破って身を守りますが…。
有名なグリム童話ですね。
子どもたちもよく知っている物語ですが、何度読んでも緊張感が漂います。
かわいい絵の絵本が多くある今ですが、この昔ながらのイラストも子どもたちは大好き。
たくさんの想像を挟む余地があるイラストと言葉選びがされているように感じます。
ぜひ、たくさんの子に手に取って欲しい一冊です。
たのしいおはなし


ぶたぶたくんのおかいもの 土方久功 作 福音館書店
こぶたのぶたぶたくんがお母さんに頼まれて買い物に出掛けます。
パン屋さんでパンを買ってから八百屋さんにいくと、からすのかあこちゃんに、お菓子屋にいくと、こぐまくんに出会いました。
最後はみんなで近道を通ってそれぞれのお家へ帰ります。
出会うお友だちとのやりとりも、ちょっと変わったお店屋さんとのやりとりもかわいい愉快な物語です。
ぶたぶたくんが「ぶたぶた…」と言いながらリズミカルに歩いていく様子は、小さい子が意気揚々とおつかいに出ていく姿と重なってとても微笑ましいです。いつもはお母さんと一緒の道も今日は一人で歩く、その誇らしさとちょっとのドキドキが感じられる絵本です。

最後のページにぶたぶたくんが歩いた町の全景の絵があり、我が家では最後に全景を「ぶたぶた…」と言いながら辿るのがお決まりでした。
あな 谷川俊太郎 作 / 和田誠 画 福音館書店
日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしは穴を掘り始めます。途中、家族やお友だちがやってきて、色々なことを言います。でも、ひろしはただ穴を掘り続けます。
出来たあなの中に座り込むと、静かで、土はいいにおいがしました。
「これはぼくのあなだ」とひろしは思います。穴から見上げる空はいつもよりもっと青く、高く思えました。そして、穴から出たひろしは……。
静かでシンプルな言葉の中に、読み手が自分なりの思いを膨らませる余白があって、なんとも心地よい物語です。ひろしの感情やひろしが感じた匂いや手触りはどんなだったのだろうと想像が膨らみます。
感想を求めたりせずに、子どもの感じるものをそっと見守っていたい、そんな気持ちになる素敵な絵本です。

幼稚園でも、子どもが集中して眺める絵本の一つです。
あなを横から描いているため、自分があなに入ったような感覚になってワクワクしますよ。
おむすびさんちのたうえのひ かがくいひろし PHP
今日はおむすびさんちの田植えの日。
田植えを手伝いに来てくれたのは、おむすび村の具のしゃけさんにたらこさん。
おいなり村やのりまき村からもお手伝いが。
その後はもっと強力なお手伝いの仲間もやってきて…。
「せっせのせ」とみんなで力を合わせて田植えをする姿がとってもかわいい物語です。
仲間たちがリズムよく苗を植えていく姿がユーモラスかつリズミカルに描かれていて、一緒に「せっせのせ」と口ずさみながら楽しめます。
どんな風に田植えをするのかを知ることが出来るのも嬉しいポイントです。

我が家の子は小学生高学年になっても大好きな絵本。
途中で登場する助っ人が想像を超えてきて本当に楽しいです。
何度でも読みたくなる、とても癖になる絵本です。
ピーマンマンとよふかし大まおう さくらともこ 作 / 中村景児 絵 岩崎書店
いつも元気なピーマンマンとその仲間の野菜たちのもとに、くらやみ山の大魔王からゲームのプレゼントが送られます。
すっかりゲームに夢中になる生活を送ったピーマンマンたちはしなしなのお野菜になってしまいます。
果たしてピーマンマンたちは、もとの艶やかで元気なお野菜に戻れるのでしょうか。
なんだか、おとなも心当たりがあってぐさっとくるようなお話ですね。
でも決して教訓めいた物語ではなく、楽しめますよ。
「ピーマンマンみたいに、朝の光を浴びてピカピカ元気になろうね!」なんてお子さんと話をするきっかけになりそうな絵本です。
サンタさんからきたてがみ たんのゆきこ 作 / 垂石眞子 絵 福音館書店
クリスマスの前の日。ねずみの郵便屋さんがすってんころりん配達するお手紙を雪の上にばらまいてしまいます。
その中に雪に濡れて所々宛名が消えてしまったお手紙が。しょんぼりする郵便屋さんが裏の差出人を確認すると、なんとサンタさん!
サンタさんからお手紙を受け取るはずだったのは一体だれなのでしょう。サンタさんのお手紙の中身とは。心温まるクリスマスの物語です。
サンタクロースからお手紙が来るなんて!子どもはそれだけでワクワクします。
お手紙をもらったのは誰なのか、お手紙には何て書いてあるのか、暗号のようなお手紙を解読する楽しさもある物語。
クリスマスの時期のプレゼントにもおすすめの絵本です。
うさおとかめきちのマラソンたいかい 中垣ゆたか 作 福音館書店
今日はマラソン大会。ライバルのうさおとかめきちも参加しています。足の速いうさおは、どんどん先を走ります。マイペースなかめきちは、後からのんびり追いかけます。
ところがスタートダッシュで早くも疲れたうさお。追いつかれてなるものかと、悪だくみをはじめます。レースの行方はどうなるのでしょうか?
マラソン大会に出場する群衆がとにかくたくさん、細部までこだわって書かれているので、眺めているだけで楽しい作品です。
群衆の中からうさおの悪だくみを見つけ出したり、悪だくみの影響を受けている群衆を観察するのも面白い。
「ウォーリーをさがせ!」のような細かい絵を見るのが好きな子には特におすすめです。
おばけのこままわしたいかい 西平あかね 作 福音館書店
おばけかぞくシリーズの6作目で人間のたろうくんが主人公です。
たろうくんは、「まつぼっくりおばけ」に出会っておばけのこままわし大会に飛び入り参加することに。こままわしの得意なたろうくんが、おばけたちとこままわしで競います。果たして結果は!?
おばけの話ですが人間のたろう君を見て「こわーい」というおばけたちなので、怖いことはありません。
ユニークなおばけのこまがたくさん出てくるので、こままわしが好きな子は特に楽しめるでしょう。
こんなかわいくて楽しいおばけの世界があるなら行ってみたいなと思わされる絵本です。

幼稚園でも、こままわし(ベイブレード)が好きな男の子は、おばけのこまを見て喜んでこまの解説をしてくれていました。
この本を読んだ後に自分なりのこま作りを始める子もいましたよ。
むしたちのおまつり 得田之久 作 / 久住卓也 絵 童心社
今日はむしたちのおまつりの日。広場ではカブトムシやクワガタムシがはりきって太鼓をたたき、それではトンボがパレードをしています。
カミキリムシのお面屋さんや蜂の壺屋さんなどたくさんのお店がひしめき合います。
楽しいイベントも盛りだくさんでむしたちは楽しい楽しい一日を過ごします。
登場するのは全部虫。虫だけど、かわいいイラストで描かれているので図鑑が苦手なおとなでも読むことが出来ます。
メジャーな虫からそうではない虫まで色々な虫が出て来て、お話の中でその特徴も知ることが出来て虫が好きな子もそうでない子も楽しめる絵本です。
クスっと笑える場面や、イラストを存分に楽しめる場面もあって、何度読んでも飽きない絵本です。

シリーズ6作あり、我が家では全作楽しんでいます。
どの本も、虫たちの特徴を捉えた楽しいお話になっており私自身はこの絵本で特徴を知った虫が何匹もいます。
ロングセラー絵本

パパ、お月さまとって! エリック・カール 作 偕成社
お月さまと遊びたいモニカはお月さまに手を伸ばしますが、手が届きません。
そんなモニカは「パパ、おつきさまとって」とパパにお願い。
そこでパパが持ってきたものは…。
モニカはお月さまと遊ぶことが出来るのでしょうか。
子どもが気になる存在お月さま。大きさが変わったり色が変わったり、自分の後をついて来たり。
普通にページをめくるだけではない、変わった本の仕掛けも楽しい絵本です。
お月さまの満ち欠けの不思議が感じられて、夜になったらお月さまを見上げて話しかけたくなるような物語です。
ぐりとぐらのおきゃくさま なかがわりえこ 作 / やまわきゆりこ 絵 福音館書店
ぐりとぐらは、森で雪の上に大きな足あとを見つけました。「誰の足あとだろう?」と辿っていくとついた所は、ぐりとぐらの家。
家の中に入って行くと、コート掛けには大きくて真っ赤なオーバーや真っ白なマフラーが掛かっています。そして、台所からはとってもいいにおいがします。
ぐりとぐらの家にやって来たのは誰なのでしょうか?
ぐりとぐらのクリスマスの物語です。
森の中に残された大きな足あと。コート掛けに掛かっている赤いオーバー。
子どもが謎解きの展開をワクワク楽しむことが出来る物語です。
最後にはほっと出来て楽しい気持ちになれるクリスマスにピッタリの絵本。
クリスマスのプレゼントにもおすすめです。
からすのパンやさん かこさとし 作 偕成社
からすのまち、いずみがもりにあるからすのパンやさんが舞台。
お父さんとお母さん、それに4羽の子どもたち。
そんなパン屋さんのかわいいパンが大ヒット!たくさんのカラスたちが買いに集まってきます。
パン屋さん一家の奮闘ぶりが描かれたかわいい物語です。
パン屋さんの奮闘ぶりを楽しめるのはもちろんのこと、この絵本の楽しさは、細かく書かれたたくさんの種類のパンや、たくさんの個性的なカラスたちのイラストにもあります。
見開き1ページいっぱいに「ペンギンパン」「かみなりパン」「バイオリンパン」などたくさんの種類のパンが描かれているのは、見ていて本当に楽しいです。子どもと「どのパンが食べたい?」とお話しながら楽しめる絵本です。
このカラスのパン屋さんの4羽の子どもたちのその後を描いた絵本が4冊あります。それぞれ大きくなった子どもたちがパン屋さんに習ってお店屋さんを始める物語。こちらも同様にたくさんの食べ物の絵が並んでいてとても楽しくおすすめです。

このような細かい絵を隅々まで楽しむのは幼稚園や保育園での読み聞かせよりも家でじっくり見る方が向いていますね。
我が家では最初は図書館で借りて読んでいましたが、この細かい絵を何度も眺めるのが楽しくて購入して家で楽しみました。
おわりに

4歳になって、時間の感覚が育って来たり、冗談を受け入れられるようになってきたりすると、楽しめる絵本の幅がぐっと広がります。
ちょっとドキドキする物語は、それを乗り越えた先にあるものを知りたい気持ちで楽しむことが出来ます。
謎解きなどの要素が入ってくると、絵本を最後まで読む楽しさを知る機会にもなりますね。
この経験が小学生になっても「本の楽しさ」「物語の楽しさ」を知ることに繋がっていきます。
ただ子どもの成長は個人差がとても大きいので、これを読めなければならないということはありません。
ここに紹介した絵本は、幼稚園で実際に4歳児クラス(年中クラス)で読み聞かせをしていて反応の良かったものや、我が子が気に入っていたものばかりです。
どんな絵本を読んだらいいのかお悩みのみなさんの参考になれば嬉しいです。