古典と聞くと、ちょっと嫌~な印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
いつの時代のどの作品なのかも覚えなければいけないし、挙句の果てに古典の文法を必死に覚える必要性に迫られる…。
「我が子も苦労するのかなぁ…」なんて思っていた矢先、小学校高学年と中学生の子どもが同時期に「枕草子」「竹取物語」を学んでいることが判明。

これはチャンス!とばかりにこのシリーズを購入したところ、大正解!
小学生も中学生も「おもしろい!」と大絶賛。
ついでに私も大はまり。無事、数十年ぶりに古典アレルギーを克服しました。
この記事では、お子さんの古典アレルギーをなんとかしてあげたい、古典に興味を持って欲しい、とお考えの方に向けて、「学研まんが 日本の古典」シリーズのおすすめ情報をお伝えします。

- 元幼稚園教諭
- 元小・中・高生の家庭教師
- 小中学生二児の母
- 子どものころから本が大好き
- 子どもが「本」と仲良くなれる方法を発信中
- 「楽しく学ぶ」をモットーに様々なツールを使って子どもと学習中
※当ブログはアフィリエイトプログラムに参加しています。内容は個人の感想で構成しています。
特徴紹介

- 最初に「作者」「時代」「背景」などの基本情報が簡潔にまとめられている。
- 当時の暮らしや風習が分かりやすく提示されている。
(例:「源氏物語」…平安貴族の服装、住んでいた家、当時の結婚事情など) - 全編、漫画で構成されている。
- 物語を更に楽しむためのコラムページがある。
- ハードカバー版とポケット版がある。

大きさ比べをしてみました!
厚さはあまり変わらず。
表紙の厚さの違い程度です。

しかし、こちらのハードカバー版、なぜが児童書によくあるサイズより少し大きい…。
そのせいで本棚に入らないというちょっと困ったちゃんなのです…。
反面、大きいので小さい子には見やすいですね。
子どもたちに大人気のゾロリちゃんと比べてみましょう。

ポケット版と普通のコミックの比較はこの通り。
こちらは大きさで困ることはありません。


ハードカバーは表紙イラストが全面で見た目がカワイイので、私はこちらが好みですが、やはり大きさがネック…。
価格、読みやすさも含めてポケット版に軍配が上がります。
小学校高学年以上のお子さんの場合は、ポケット版がおすすめです。
ハードカバー版はこちら↓
ポケット版はこちら↓
シリーズ紹介
2025年8月時点で刊行されているタイトルを紹介します。
- 古事記
- 竹取物語・宇治拾遺物語
- 源氏物語
- 平家物語
- 徒然草・おくのほそ道
- 万葉集
- 枕草子
- 百人一首
- 南総里見八犬伝
- 四谷怪談・雨月物語
おすすめ理由

誰でも読みやすいイラスト
色々な方がイラストを担当していますが、どの巻も癖が無くて、読みやすいところがとても気に入っています。
キラキラに寄りすぎることもなく、バトル漫画のように線が多くて場面が捉えにくいということもありません。

我が家の子ども、男女ともに違和感なく読めています。
大人も読みやすいですよ。

文章量がちょうどいい
学習漫画の間にあるコラムページ。うちの子たちは結構スルーします…。
「読んでくれたらいいな」というのは、私の勝手な願い…。
読むと面白いコラムですが、量が多すぎると避けてしまいがちなのが我が家のあるある。
ですが、この「学研まんが 日本の古典」はコラムの文章量、ページ量がちょうどいい!
冒頭に1ページ、物語の区切りに1ページ、といった具合で見開きが文字だけというページがあまりありません。

これくらいの量なら、次の漫画に移る前にちらっと読もう、と思える雰囲気で、私自身も読みやすかったです。もちろん、内容は面白い!
「学習」に寄りすぎていない作り
興味を持った子が、純粋に「物語」を楽しめる漫画だと思います。
ドラえもんを読むように。
何かを教え込もうという圧力が無く、純粋に物語を楽しんで欲しいという気持ちが伝わってくるところが気に入っています。
「まんがで読む」というタイトル通り、純粋にその作品を漫画で楽しむ本、といった雰囲気です。

我が子が初めて「枕草子」を読んだあとの第一声は、「枕草子、面白かったー!」でした。
学習としてではなく、エッセイとして枕草子を楽しんだからこその感想。
その後も次々に他の物語を読んでいきました♪
事前知識なく楽しめる
当時の生活や風習が目で見て分かるので、事前知識が不要。
馴染みのない言葉には、漫画内の注釈で説明があるので安心です。
教科書の文字だけで当時の生活をイメージして物語を楽しむのは至難の業ですよね。
その点、漫画は視覚的な助けがあるので、物語自体を楽しむのに向いています。

簡単な文字にもフリガナ付きなので、低学年の子から読めますよ♪
少し前のものですが、QuizKnockの鶴崎さんが帯でこのシリーズをおすすめしてくれています。

古典に親しめて、学習時に苦手意識を持たなくなる
これが本当に良かったです。
例えば、「枕草子」を読むと、これがエッセイ(随筆)だということが分かります。
時代は違えど「徒然草」を読んでもエッセイ(随筆)だと分かります。
日本三大随筆の「枕草子」「方丈記」「徒然草」を覚えようとしてもなかなか覚えられないのに、内容を楽しむとそれを苦労せずとも覚えることが出来ます。
「平家物語」を読めば、この頃の歴史も流れがしっかり分かります。
社会の授業ともリンクしてくるんですね。

我が子たちはこのシリーズで古典に触れているおかげで、授業での「古典」にも抵抗感なく触れられたようです。
中学生の子は、古典の範囲のテスト勉強はとても楽そうでした♪
本の中身はどんな感じ?

著作権上、中身を画像でお見せすることが出来ないので、『枕草子』を例にとって言葉で説明します。
- 冒頭
「春はあけぼの~」の有名なフレーズを漫画で掲載
『枕草子』とは?
作者、清少納言について
平安時代や当時の暮らしについてのコラム
『枕草子』Q&A - 本編
枕草子の日記的章段(清少納言が体験した出来事や聞いたことを書いた章段)をストーリー漫画化。 - 本編のストーリー漫画の章の間に、類聚的章段(うつくしきもの、など)と随想的章段(春はあけぼの、など)を四コマ漫画で紹介。
- コラム「当時の連絡手段」「恋のきっかけも手紙から?」等も本編ストーリー漫画の間に掲載。

ストーリー漫画で当時の宮中の様子を垣間見つつ、四コマ漫画で清少納言の感じた「かわいらしいもの」や「ドキドキハラハラするもの」を知ったり、美しいと感じていたものを知ったり出来ます。
この四コマ漫画がなんともかわいくておすすめ!
こんなものに「かわいい♪」とときめいていたんだ!
こんなことに腹を立てていたんだ!
清少納言がとても身近に感じられてとても楽しいですよ♪
覚えようとしなくても、頭に入ってしまうエピソードばかりです。
(中学生の我が子はこれがテストに役立ったそうです♪)
おわりに

いきなり「勉強」として触れると苦手意識を感じやすい古典。
中学校で文法に触れ始めるとなおさらですね。
でも、物語として出会うと、純粋に物語の面白さを存分に感じることができます。
我が子たちは、「物語」として楽しんだおかげで「古典って嫌だな~」という感覚を持つことなく過ごしています。
長い間人々に愛されている物語に楽しく触れられますように。
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