【海外児童文学大好き】小学生・中学生で読みたい名作海外冒険小説おすすめ15選!

児童書・小説
この記事を書いた人
  • 元幼稚園教諭
  • 元小・中・高生の家庭教師
  • 小中学生二児の母
  • 子どものころから本が大好き
  • 子どもが「本」と仲良くなれる方法を発信中
  • 「楽しく学ぶ」をモットーに様々なツールを使って子どもと学習中

海外児童文学、大好きです!
海外文学の良さは、自分とかけ離れている環境や時代背景に触れられる喜びはもちろんのこと、
かけ離れているからこそ、想像力を限界まで働かせるのが本当に楽しい。
日常を忘れて旅が出来るのが最高ですよね!

今回は海外児童文学の名作の中から、「冒険」をテーマにしたものを集めました。
小学生から中学生、高校生、そして大人の方にも楽しんでいただけるものばかりです。
お子さんの本選び、ご自身の本選びにどうぞご活用ください。

※当ブログはアフィリエイトプログラムに参加しています。内容は個人の感想で構成しています。

ファンタジーの海外児童文学おすすめ紹介はこちら

エルマーのぼうけん ルース・スタイルス・ガネット著

あらすじ

年取ったのらねこからどうぶつ島に囚われているりゅうの子どもの話を聞いたエルマーは、りゅうの子どもを助ける冒険の旅に出発します。
出発前に用意したのは、輪ゴムやチューインガム、歯ブラシや桃色の棒つきキャンディー2ダースなどなど。リュックにつめていざ出発!
どうぶつ島ではライオン、トラ、サイなど恐ろしい動物たちが待ちうけていました。
エルマーは無事りゅうの子どもを助け出すことができるのでしょうか?

行く先々は困難だらけ!そんな中冒険するエルマーのたくましさにワクワクドキドキ!
エルマーが自分の持ち物を駆使して困難を潜り抜けていくのが面白く、夢中になります。
りゅうも、エルマーも無事なのか!?とどんどん先を読みたくなる物語。
『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』とお話が続きます。
一冊読むと次が読みたくなるシリーズです。

トム・ソーヤーの冒険 マーク・トウェイン 著

あらすじ

母を亡くした、いたずら好きのわんぱく少年トムは弟とともに叔母の家で育てられています。
そんなトムが出会ったのは学校にも行かずホームレス同然で自由気ままに過ごしているハック。
二人はある夜墓場で殺人を目撃してしまいます。
ところが犯人は別人に罪をなすりつけようと…。真犯人を知っているトムは一体どうするのでしょうか。

とにかくいたずら好きのトムにハラハラしつつも、自由で憎めない彼の物語に夢中になります。
見たことのない世界に出会うドキドキ感を味わい、自分もその世界に引き込まれること間違いなしです。
なかなかトムのようにふるまえない今の日本の子どもたちですが、心の中だけでも自由に大冒険が出来たら楽しいですよね。

小学校低学年の子にはこちら

十五少年漂流記 ヴェルヌ 著

あらすじ

15人の少年たちだけを乗せた船がひょんなことから荒海に出てしまいます。
なんとか岸辺に漂着しますが、そこは未知の土地。少年たちは時に対立しながら知恵を絞って生き抜こうとします。
少年たちがたどり着いた場所とは。果たして無事に家に帰れるのでしょうか。

SFの祖ジュール・ヴェルヌによる少年の冒険小説です。
登場するのはみんな小学生・中学生の年代の子どもたちです。
子どもたちだけでどこなのか全く見当もつかない島に漂着したら…考えただけでもゾッとしますね…。
年齢も性格もさまざまな子どもたちが一致団結したり対立したりする姿はとてもリアルです。
等身大でこの世界に没頭できる子どものうちに読むと、より臨場感が増して楽しいでしょう。

小学校低学年の子はこちら

海底二万里 ヴェルヌ 著

あらすじ

大西洋に謎の巨大生物が現れた!?
常識外れの「怪物」の目撃情報が相次ぎ、ついには接触も!
果たしてこの怪物の正体は何なのでしょう?
アロナクス教授はその正体を暴くため、助手のコンセイユとともに高速艦に乗り込みますが…。
彼らの驚くべき旅のスタートです!

なんとも不可解だけれど、未知の生物との遭遇にワクワクする気持ちが加速する冒頭。
その後もワクワクドキドキの連続です。『ロマン溢れる』という表現がぴったり。
冒険小説が好きな子はもちろん、海や海の生きものが好きな子にはぜひ読んで欲しい作品です。

原作は長く、小学生には難解なので、子ども向けにまとめられたものを読むのがおすすめ。高校生くらいになって原作を読んでさらにこの世界を堪能してくれたら嬉しいです。
我が家は子ども向けのものを読み聞かせしましたよ。

小学校低学年の子はこちら。
ノーチラス号の解説や教授が旅したルートなどがイラストで紹介されていてワクワクします♪

地底旅行 ヴェルヌ 著

あらすじ

とあるきっかけで過去の錬金術師が遺した暗号を発見した教授。それが地球の中心へと向かう道筋を示したものだと分かり、地底探検へ出発します。
未知の地底で待ち受けているものとは?果たして教授一行は無事に地上へ生還できるのか。
トラブル続きの地底旅行にハラハラしながらも、同時に未知の世界にドキドキワクワクし気持ちが高鳴る物語です。

東京ディズニーシーのアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」の原作としても名高い、ジュール・ヴェルヌの歴史的名作冒険ロマン小説です。
変わり者の教授。その教授に無理やり引っ張られて嫌々地底に行く甥。屈強で何事にも動じない案内人。
地底で出くわす様々な困難に個性豊かなメンバーが自分の持ち味で向かっていく姿が面白い。
地底深く潜ることで太古の地球に想いを馳せることとなり、時間旅行をしている感覚も味わえます。
想像をはるかに超えた状況に陥った時の面白さはピカイチ!

ジュール・ヴェルヌ大好き!
冒険メンバーのキャラクター構成が秀逸なジュール・ヴェルヌの作品の中でもこの地底旅行のメンバーのバランスは最高です。

宝島 ロバート・スティーブンソン 著

あらすじ

ひょんなことから、宝のうまった島の地図を手に入れた少年・ジムは、船乗りたちと宝探しの航海に出発します。初めての航海に、海賊との対決…。ジムは無事に宝を手に入れて帰ることができるのでしょうか?
勇気と夢のつまった、心おどる冒険物語です。

広い大海原をヒスパニオーラ号に乗って航海する様子は想像しただけでワクワクします。
ドラえもんの『映画ドラえもんのび太の宝島』にも登場する「ジョン・シルバー」の本物が見られます♪
「ジョン・シルバー」って何者なんだ?という興味もあってぐんぐん読めます。
入り乱れるおとなたちの思惑や駆け引きも最高に面白いですよ!

小学校低学年の子にはこちら

オズの魔法使い ライマン・フランク・ボーム著

あらすじ

突然の竜巻で、家ごと飛ばされてしまったドロシーと犬のトト。着いたのは、偉大な魔法使いの住む、「オズ」の国でした。ドロシーは家に帰るという願いを叶えてもらうため、「オズ」に会いに行くことに。
同じく「オズ」に会いたい理由を持つ仲間たちと共に不思議な旅が始まります。

現実からいきなりファンタジーの世界に落とされる感覚にワクワクする子も多いと思います。
子どもの頃に感じた、オズの国に降り立った時の「怖いながらもついついワクワクしちゃう」感覚は私のその後の海外児童文学・ファンタジー好きの根本にあるように思います。
ドロシーたちの旅を通して自分以外の人に想いを寄せることの大切さにも気が付く素敵なお話です。
原作には、映画にはない設定や場面もあり、より深くオズの世界を感じることができますよ。

サンタクロース少年の冒険 ライマン・フランク・ボーム著

あらすじ

不死の妖精たちが暮らす森に、ある日人間の赤ん坊が迷い込みます。
「クロース」と名付けられた子はすくすくと成長。
成長したクロースが、森の外で初めて自分以外の人間の暮らしを見て思ったこととは。
『オズの魔法使い』の作者が子どもたちのために書いたクリスマスの物語です。

子どもたちが大好きなサンタクロースの物語です。
クリスマスのお話の中でも、ちょっと変わった「お仕事」のお話。
作られたお話だと分かっていても、こんな背景があったら素敵だな、と思わされます。
「サンタクロース」「お仕事」そして「冒険」がどんな風に繋がっていくのか、ぜひお楽しみくださいね。

ドリトル先生アフリカへ行く ヒュー・ロフティング著

あらすじ

世界でただひとり、動物の言葉が話せるお医者さん、ドリトル先生。
その噂を聞きつけて、遠くアフリカからSOSが届きます。
「ジャングルに猿に広まる伝染病を治療してほしい」
そこで、ドリトル先生は一緒に暮らしている動物たちを伴ってジャングルを目指し出発します。

動物のことをとても大切にするお医者さんと動物たちの冒険記です。
困難に直面した時、動物たちのサポートで乗り越えていく様子にワクワクドキドキが止まりません。呑気なドリトル先生と、あぁでもない、こうでもない、と奔走する動物たちのやりとりが面白いです。動物が好きな子にはより楽しめるお話でしょう。

ナルニア国物語 C・S・ルイス著

あらすじ

四人の兄妹が両親と離れ、田舎の風がわりな教授の家に預けられたところから物語が始まります。
家の中を探検してると、末っ子のルーシーが大きな洋服だんすを見つけます。
たんすに入ったルーシーが進んでいくと…なんとたんすの奥は悪い魔女が支配する魔法の国ナルニアに繋がっていました。
命がけの冒険をへて、四人は不思議なライオンアスランと共にナルニア国を救うため、魔女に戦いを挑みます。

ナルニア国の冒険はこの作品から始まって全7作。
巻ごとに主人公が違って、お話の雰囲気もガラッと変わります。
とはいえ、時間の経過があるので1巻から順番に読んだ方が流れを分かって楽しむことができるでしょう。
どの巻もドキドキハラハラの冒険小説で、作品の古さも感じない面白さです。
ぜひ、この面白さを先入観なく受け止められる子どものうちに読んで欲しいお話です。
(もちろん、大人が読んでも面白いです♪)

我が子は小4の時に読んで、そこから本格的に読書にはまりました。
読後に「~についてどう思う?」と聞かれることが多く、たくさん感じることのあった物語だったようです。

小学校低学年の子にはこちら


ピーター・パンとウェンディ ジェームズ・M・バリー著

あらすじ

星が綺麗なある夜、突然現れたピーターパン。
ウェンディたちは、ピーターに連れられてネバーランドへ!
「二つ目を右に曲がったら、そのまま朝までまっすぐ!」
ネバーランドでウェンディたちを待ち受けているのは?
ピーターパンたちの大冒険が始まります。

ディズニーでおなじみのピーターパン。
でも、よく観てみると…なんだかちょっと怖くて不思議な物語なんですよね。
原作は、アニメよりももっと登場人物の背景や心理描写があって、より深くピーターパンの世界を楽しむことが出来ます。

個人的にはフック船長の背景にぐっときました。
大人が読むと、子どもとは違う視点で楽しむことができる作品です。

はてしない物語 ミヒャエル・エンデ著

あらすじ

さえない10歳の少年バスチアンは、あかがね色の本を読んでいました。
本の中のファンタージエン国が虚無に襲われ消えかかっている…。
本の中で虚無と戦う少年をバスチアンは見守りますが…。
どうやらその国を救うには人間界から子どもを連れてくる他はなさそうです。
果たしてファンタージエンは救われるのか、バスチアンと物語との関わりは!?

有名な冒険ファンタジー作品です。
冒険の物語の主人公像と言えば、勇敢で心も清らかで…という王道のイメージがありますが、それとはまた違ったアプローチがなされているところが秀逸です。
この物語自体に隠されている壮大な秘密はもちろんのこと、「本を読むこと」を好きになるような仕掛けがあるのがとても魅力的。

こちらの単行本は、色やデザインなど物語に登場する本と同じ作りになっています。
布張りで美しく、中の文字は場面ごとに色分けされており、より物語の世界観を感じられるようになっています。

ドラゴンクエストなどのゲームのような世界感。ファンタジー世界の冒険が好きな子にはおすすめです。
自分が主人公になってその世界に入り込むような感覚になる作品です。

ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス ミヒャエル・エンデ/ヴィーラント・フロイント著

あらすじ

暗黒の中世のとある真夜中。嵐の中を進むあやつり人形劇団の馬車から少年クニルプスが姿を消します。なんと彼が向かった先は、誰もがおそれる大悪党、盗賊騎士ロドリゴ・ラウバインの城でした。
ロドリゴの従者になりたいクニルプスと、謎の盗賊騎士ロドリゴ、かしこいオウムにおてんばなお姫様に財宝好きな竜。それぞれが交差しあいながら人形劇のように謎めく糸にあやつられていきます。

『モモ』や『はてしない物語』の著者ミヒャエル・エンデが3章まで書き遺した物語をヴィーラント・フロイトが引継ぎ完成させた物語です。
登場人物の個性が豊かで読んでいて飽きません。先入観がひっくり返されたり、くすっと笑えたり。主人公と一緒に大冒険をしている気分になれますよ。

『はてしない物語』よりも、単純で小さな子でも楽しめるお話です。
エンデの世界の入り口には最適。
読み聞かせをしてあげるのもおすすめですよ♪

ホビットの冒険 J・R・R・トールキン著

あらすじ

ひっこみ思案で気のいいホビット小人ビルボが、思いがけない旅に出る雄大な冒険物語です。魔法使いガンダルフのたくみな誘いにのせられて、13人のドワーフとともに旅立ったビルボ。
ドワーフたちの土地と宝物を取り返すために、数々の困難に立ち向かいます。また、途中ではぐれてしまったビルボが出会ったものとは…。

タイトルに「冒険」とあるとおり、王道の冒険物語です。
『指輪物語』に繋がるお話で、指輪物語が一般向けに書かれたのに対して、この『ホビットの冒険』は児童書として書かれています。
そのため、指輪物語のようにドキドキしたり絶望したりする時間が長すぎることなく、展開が早めで子どもが読みやすいように構成されています。

有名な『指輪物語』につながるお話です。
『指輪物語』や映画『ロード・オブ・ザ・リング』が好きな方にも読んで欲しいお話です。

こちらの単行本は、作者のトールキンが書いたイラストが表紙になっています。
同じく作者によって描かれた口絵や挿絵も美しい♪
ブラウンの字の横書きでこだわりがたくさん詰まっています。

指輪物語 J・R・R・トールキン著

あらすじ

遠い昔、冥王サウロンがつくった恐ろしい闇の力を秘める指輪。
ひょんなことから指輪を手に入れたホビット族のフロドは、魔法使いガンダルフから指輪の正体を知らされます。
ホビット族に魔法使い、妖精や人間など、指輪をめぐる様々な種族の思惑が絡み合い、空前の指輪大戦争へ突入します。

映画化もされた有名な作品。
先に紹介した『ホビットの冒険』が児童書として書かれたのに対してこちらは一般向けに書かれた小説です。『ホビットの冒険』の続編という立ち位置です。
『ホビットの冒険』に比べて長く、場面展開はゆっくりめなので小学生はまずは『ホビットの冒険』から。
その後、中学生や高校生になって『指輪物語』を楽しむのがおすすめです。

映画を観たあとに読むのもおすすめ!
映画だと省略されていて分かりにくかった所の理解が増しますよ。

フロドたちが辿った道を日付ごとに追って地図にしてくれているこちらの本。
本だけでは難解で、覚えていられないところをサポートしてくれてとても良い♪
旅の過酷さもひしひしと伝わってきます。
『指輪物語』の読書のおともにおすすめです。

おわりに

普段の自分では実現できそうもないことを本の中でやってくれている人がいて、ワクワクやドキドキを一緒に味わえるのが、最高に楽しい冒険小説。

長年世界中の子どもたちに支持されてきた物語には、本を読む子どもを「冒険」に連れて行ってくれる「力」があります。

物語の世界に純粋に没頭できる子どものうちに、本の持つ力を借りて、たくさんの冒険に出掛けて欲しいと思っています。
その冒険で得た知識や勇気、そしてワクワクした経験が子どもの心をきっと豊かにしてくれることでしょう。

ファンタジーの海外児童文学おすすめ紹介はこちら

原作(完訳)を読むのがまだ難しい小さい子のために、こちらのシリーズを紹介しています♪




しゃうく

・元幼稚園教諭
・元小・中・高生の家庭教師
・小学生中学生二児の母
・自宅の絵本、児童書蔵書数1000冊以上
・自身も本が大好き

「本を読むって楽しい!」
「学ぶって楽しい!」

おとなも子どもも背伸びしすぎず、楽しく「絵本」「本」「学び」に向かえるように。

そんな思いで、自身が保育・教育・子育てに携わる中でよかったものを紹介しています。

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