
- 元幼稚園教諭
- 元小・中・高生の家庭教師
- 小中学生二児の母
- 子どものころから本が大好き
- 子どもが「本」と仲良くなれる方法を発信中
- 「楽しく学ぶ」をモットーに様々なツールを使って子どもと学習中
夏休みの宿題に出されることも多い読書感想文。
苦手なお子さんも多いのではないでしょうか?
我が家の中学生、小学校高学年の子たちは読書が好きなのですが、感想文が嫌い。
読書するだけで楽しいんだから後から感想を要求しないでくれ、というのが我が子たちの主張…(笑)
私は子どもの頃、読書感想文、好きだったのですが…。
それでも読書感想文を書かなくてはいけない我が子たちや、そもそも読書が苦手なお子さんにおすすめするような気持ちで、
- 読みやすい
- 子どもが興味が持ちそうな表紙イラスト
- 自分と照らし合わせて感想を述べやすい
こんな本を紹介していきます。参考になれば嬉しいです。
※当ブログはアフィリエイトプログラムに参加しています。内容は個人の感想で構成しています。
- おばけ美術館へいらっしゃい 柏葉幸子 ポプラ社
- 不思議な図書館と魔王グライモン 廣嶋玲子 講談社
- くちぶえ番長 重松清 新潮文庫
- 昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 椰月美智子 双葉文庫
- そして五人がいなくなる はやみねかおる 講談社青い鳥文庫
- うわさのズッコケ株式会社 那須正幹 ポプラ社
- 霧のむこうのふしぎな町 柏葉幸子 講談社
- かがみの孤城 辻村深月 ポプラ文庫
- この夏の星を見る 辻村深月 角川つばさ文庫
- 小説 映画ドラえもんのび太の月面探査記 辻村深月 小学館ジュニア文庫
- 小説ドラえもんのび太の絵世界物語 伊藤公志 小学館ジュニア文庫
- ティリー・ページズと魔法の図書館 アナ・ジェームス 文教社
- イスタンブルで猫さがし 新藤悦子 ポプラ社
- 怪盗紳士 ルブラン・原作 南洋一郎・文 ポプラ社
- 戦国姫 千姫の物語 はかない恋と大阪城落城 藤咲あゆな 集英社みらい文庫
- 続 窓ぎわのトットちゃん 黒柳徹子 講談社
- おわりに
おばけ美術館へいらっしゃい 柏葉幸子 ポプラ社
小学校5年生の女の子まひるが主人公。
ある日まひるは、ひょんなことからとある美術館の館長のアルバイトを引き受けることに。
でもこの美術館、なんだかちょっと変な感じ…。
面白半分、軽い気持ちで引き受けたまひるを待っていたものとは!?
「おばけ美術館」というタイトル通り、ちょっと変わっていて楽しい美術館のお話で、楽しくあっという間に読めます。
楽しさに加えて、じっくり考えさせられるようなテーマが物語の軸。
読みながら共感したり、自分だったらどうするかを考えたりすることでしょう。

柏葉幸子さんが描く、日常とファンタジーが絶妙なバランスで折り重なった世界観が大好きです。ファンタジーだけれど、誰もが想像しやすく、意識せずとも入り込める作りになっているので、普段読書をしない子も読みやすいと思います♪
不思議な図書館と魔王グライモン 廣嶋玲子 講談社
誰もが知る名作が、わがままな大魔王にめちゃくちゃにされてしまいます。
大げんかするヘンゼルとグレーテルや塔から抜け出さないラプンツェル。
なんだかおかしくなったお話たちを元に戻すため、小学4年生の主人公宗介が物語の世界を大冒険!
物語の世界の危機を救うことは出来るのでしょうか?
『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』の作者廣嶋玲子さんの新シリーズです。
お話を読みながら、「この物語のどこがおかしくなっちゃったんだろう?」と、主人公と一緒に考えるのが楽しい!
謎を解き明かす楽しさが感じられ、結末への興味であっという間に読めてしまいますよ。
ドキドキハラハラ、楽しくミステリアスな冒険をしながら、物語や本を読むこと、想像力の大切さなど、気付きを得る部分も多いはず。

元になっている物語を知っていると、主人公と一緒の感覚で謎解きを楽しめますが、知らなくてももちろん、楽しめます♪(有名なお話ばかりなので、なんとなくなら知っている!という感じだと思います)
知らないお話は「どんなお話なんだろう?」と興味が湧いて次の読書にも繋がるきっかけに♪
くちぶえ番長 重松清 新潮文庫
今はもうおとなになったツヨシが小学生四年生の時のお話。
優等生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトが転校してきます。転校早々に学校の番長になると宣言したマコトに、みんなはびっくり。マコトを嫌う女の子たちも出てきます。
でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるとってもいいやつでした。ツヨシとマコト、二人が駆けぬけたたった一年間の友情物語です。
高学年の国語の教科書に載っている『カレーライス』の作者、重松清さんが書いたお話。
小学生の学校生活を主に描いているので、イメージしやすく読みやすいです。
学校生活や友だち関係など、自分の経験や環境と照らし合わせると、感想文が書きやすいでしょう。

国語の時間に重松清さんの『カレーライス』に触れた我が子が、「重松清さんの物語をもっと読みたい!」と購入した本です。
良いことだけじゃなく素直な気持ちや、いろいろな葛藤も描かれているので、子どもが読んでほっとしたのだと思います。
親子で読むのもおすすめです。
昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 椰月美智子 双葉文庫
小学6年生拓人が主人公。拓人はひょんなことから神社の管理人をしている85歳の田中さんと出会います。
とある出来事を通して田中さんと近しい関係になった拓人は、聞き上手で優しい田中さんの人柄に次第に惹かれていきます。なんと85歳と11歳の友情が始まったのです!
ある日、拓人は田中さんの部屋で自分と同い年くらいの年の田中さんの写真を見つけます。
当時の田中さんの戦争体験を聞いた拓人は、ある行動を起こすのですが…。
優しい田中さんのことを「マジ菩薩レベル」と表現するセリフからも分かるように、堅苦しすぎず、子どもが共感しやすい言葉で書かれていて読みやすいです。
やんちゃで大人や社会には反抗したくなる年頃の子どもたちが、本当はちゃんと根っこに持っている人を思う気持ちや、誰かの力になる喜びが素敵に描かれているので、子どもたちは、この本を読むとホッとするのでは、なんて思います。

主人公たちの成長を見ていて、我が子たちにもこんな経験を重ねて大人になっていって欲しいなと思った母です。お子さんだけではなく、大人が一緒に読むのもおすすめですよ♪
そして五人がいなくなる はやみねかおる 講談社青い鳥文庫
中学生の三つ子の主人公のお隣に引っ越してきたのは名探偵。
…のはずなのだが…この自称名探偵は物忘れの名人で、自分がごはんを食べたかどうかさえ忘れる究極のマイペース人間。
夏休み。町の遊園地で次々に子どもが消える「怪人伯爵事件」が発生します。この謎を名探偵夢水清志郎は解決することが出来るのでしょうか。
ぐうたらな名探偵が事件に挑み、ひょうひょうと解決していくカッコよさが癖になる作品です。
トリックや伏線の張り方はしっかりミステリ調で、この作品をきっかけにミステリ好きになったという人も多いでしょう。
一風どころかすべてが変わっている名探偵が主人公で、笑える場面もありつつ、シリアスに問題と向き合う場面もあって心が動かされるシリーズ作品でもあります。

特に一作目のこの作品は、窮屈な世界で生きる子どもの思いを解放してくれるようなお話でもあります。自分の抱えている思いを照らし合わせながら感想文に書くことができるでしょう。
うわさのズッコケ株式会社 那須正幹 ポプラ社
小学6年生の仲良し三人組、ハチベエ、ハカセ、モーちゃん。
ひょんなことから、子どもでも商売をして稼ぐことが出来ることを発見します。
もっともっと儲けるべく、あれこれ知恵を出し合ってなんと株式会社を設立!
順調に見えた3人の株式会社でしたが…!?
私が子どものころから大好きなズッコケ三人組シリーズの中でも、飛びぬけて大好きで何度も何度も読んだお話。
子どもなのに、会社を設立して商売ができるなんて!という衝撃。そして儲けるために試行錯誤を重ねていく3人の姿を見てワクワクが止まりません。
子どものごっこ遊びととられてもいいようなことに、仕事として手を貸してくれる大人の存在がいるのも子ども心にとてもワクワクしました。
試行錯誤しながら、物事を構築していくことが好きな子には特にたまらなく楽しいお話です。

高学年の我が子もこのお話が大好き!
他にはあまり見かけないタイプのワクワクが詰まった、子ども心を存分に刺激してくれるとてもおすすめの物語です。
霧のむこうのふしぎな町 柏葉幸子 講談社
夏休みにお父さんのすすめで遠くまで旅に出た小学6年生のリナ。ところがお父さんが言っていた「霧の町」は誰に聞いても見つかりません。そんな時、風が吹いてきて…。リナの目に移った光景とは…!
不思議な町の生活で孤軍奮闘し、そこに生きる不思議な人たちとの交流で成長した、リナのひと夏の不思議な物語。
ジブリ映画「千と千尋の神隠し」に影響を与えたと言われており、「耳をすませば」にも登場している物語です。
親元を離れ不思議な町に来て最初は戸惑いながらも、周りの人たちの優しさを受けて成長していくリナの姿に勇気をもらえます。
リナの成長を客観的に見て、感じたことや考えたことを感想文にしやすと思います。
読んでいると霧の町の想像が広がり、ずっと夢の世界にいるような感覚になります。子どもが想像の世界でたくさん遊べる物語ですよ♪

私にとって、子どもの頃に漠然と思い浮かべていたような不思議な世界がそのまま本になったような物語です。
空想の世界で遊ぶのが好きな子には、特におすすめです♪
我が家では、子どもたちに全編読み聞かせをしました。当時小学校中学年と低学年でしたが、どちらも物語に入り込んで楽しんでいました。
かがみの孤城 辻村深月 ポプラ文庫
学校でのいじめが原因で家に閉じこもるようになった主人公の部屋にある鏡が突然輝きだします。
その光を潜り抜けた先にあったお城。
そこには主人公と似た境遇の7人が集められており、彼らには一つの目的が示されます。
「城に隠された、願いを叶えてくれる鍵を探すこと。ただし…」
様々な事情を抱える7人が、魅力的かつ残酷なこの目的に向かって進みながら、自分の心や仲間と向き合う日々を描いています。
果たして結末はいかに。
2022年にアニメ映画化された作品です。
ファンタジー要素がある作品で、なかなか全体像が見えてこない不思議だらけの展開はミステリー風でもあります。
読み進めるごとに少しずつ明らかになる真相には言葉を失うほどの衝撃が。伏線が回収されていくミステリーとしての面白さも存分に味わえる物語です。

我が子は小6の時に読みました。
上下巻と長い物語ながら、謎や伏線だらけの展開に息をつく暇もないほど集中して読んでいました。
この夏の星を見る 辻村深月 角川つばさ文庫
舞台はコロナ禍に突入した2020年の日本。
天文部で活動している高校2年生の女の子、新入生の中で男子が一人だけなことにショックを受ける中学1年生の男の子、コロナ禍で県外のお客を迎えていることを周りから批判的に見られやりきれない思いを抱える長崎五島列島の旅館の娘で高校3年生の女の子、それぞれが主人公。
コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で、大人たち以上に複雑な思いを抱える全国の中高生たち。日本の3か所でそれぞれに存在していた個人の物語が「星を見る」ことをきっかけにして繋がり広がっていく様子が描かれています。
哀しさ、優しさ、あたたかさに溢れた物語。
大好きなものを諦めなければいけなかったあの時代に、少しでも前に進もうと奮闘する主人公たちの姿に感じることが多くあるでしょう。
当たり前の毎日があることのありがたさや夢に向かって試行錯誤することの尊さを、自分と重ね合わせて感想文に表現するのも良さそうですね。

始めは一般向けの小説として出版されましたが、角川つばさ文庫で児童書になりました。
中学生は一般文庫、小学生は児童書版が読みやすいと思います。
小説 映画ドラえもんのび太の月面探査記 辻村深月 小学館ジュニア文庫
月にはうさぎがいると主張して友だちにバカにされたのび太は、ドラえもんの道具を使い、月の裏側にうさぎ王国を作ることに。そんな時、のび太の学校にちょっと不思議な転校生ルカが現れます。
ルカとともにうさぎ王国へ向かったのび太は、不思議な力を持つ一族と出会い仲良くなりますが、どうやら彼らは何者かに狙われているよう。
のび太たちは、彼らを救うことは出来るのでしょうか?
ドラえもんの大ファンである小説家辻村深月さんが書いたお話。
ドラえもんの映画の定番の流れながらも、のび太たちが出会った不思議な一族の秘密や、ラスボスの正体など、現代を生きる私たちが向き合う必要のある問題を提示してくれていると思います。
これからの未来を生きる子どもたちの考えをぜひ感想文で読んでみたいです。

映画を観た子はその世界をさらに深く、観ていない子は、文学作品として楽しめる物語です。
プロの人気小説家が書いたお話に「ドラえもん」という親しみのあるキャラクターを介して触れられるのは良いですね♪
小説ドラえもんのび太の絵世界物語 伊藤公志 小学館ジュニア文庫
数十億円の価値がある絵が発見されたというニュースを横目に、苦手な絵の宿題に取り組むのび太。上手に書けずにめげている所、突然頭上から絵の切れ端が落ちてきます。
ドラえもんの秘密道具を使ってその絵の中に入り込むと、不思議な少女クレアに出会います。
祖国が滅亡の危機にさらされたクレアとその祖国を救うため、のび太たちの大冒険が始まります。
2025年春のドラえもん映画のノベライズです。
物語全体が謎に包まれていて、その謎を解いていくための伏線がいくつも張り巡らされており、ミステリを読む楽しさも感じられる作品です。
歴史や古いものの価値など、これまで思いを馳せるきっかけが無かったことに触れて考える良い機会にもなると思います。

子どもの頃から今までずっとドラえもん映画を観続けて来ましたが、一番好きかも!?気に入りすぎて本まで買いました。
芸術作品の捉え方や、その価値など、大人の私も思わず考え込んでしまうようなテーマです。物語中の伏線の張り方も見事で、何度も観たくなる、読みたくなる作品です。
ティリー・ページズと魔法の図書館 アナ・ジェームス 文教社
ロンドンのページズ書店に祖父母と暮らす、本が大好きな女の子ティリーが主人公です。
ある日、ティリーの前に現れた女の子は…赤毛のアンのアン・シャーリー。アンに連れられて本の中に入り込んだティリー。
なぜ、自分は本の中に入れたのか?自分が赤ちゃんの頃に行方不明になったママと関係が!?
ファンタジーとミステリが融合されたようなお話で、夢がありとてもワクワクします。
名作に出てくる登場人物が次々に登場するのも、面白いポイントです。
主人公と一緒に本の世界を旅しながら、湧き上がってくる謎に対面するドキドキが味わえて楽しいお話です。結末には驚かされること間違いなし!

我が子は6年生の時に読みました。物語に登場する名作はほとんど未読でしたが、楽しめていたようです。巻末に物語に登場した名作紹介コーナーがあります。気になったお話に触れる良いきっかけになりますよ♪我が子も読後に何作か読んでいました。
イスタンブルで猫さがし 新藤悦子 ポプラ社
大学教授のお父さんについて、半年の予定でトルコの日本人学校へ転校してきた5年生の愛。
愛がトルコで会ってみたかったのは、右目と左目の色が違う白い猫「ワン猫」。
ある日、愛が学校の図書館で本を読んでいるとワン猫に関する小さなメモが。
日本で生まれ育って初めて外国で暮らす愛、幼い時から外国を転々としている未来、トルコ人の父と日本人の母を持ちイスタンブルで生まれ育った勇人。バックグラウンドの違う3人の子どもたちが出会い、夢を語ったり衝突したりしながら、ワン猫を探す中で掴んだものとは。
思春期に差し掛かった子どもたちの葛藤が、ワン猫探しと共にうまく描かれており、共感しながら読むことが出来るのではないでしょうか。
抱える事情も立場も違う子どもたちの姿を追うことで、多面的に物事を見たり感じたりする経験ができるでしょう。

主人公たちがワン猫を探してイスタンブル中を駆け巡るので、トルコの雰囲気を存分に感じられるのもとてもたのしいです。
異文化に興味を持つきっかけにもなりそうです。
怪盗紳士 ルブラン・原作 南洋一郎・文 ポプラ社
ニューヨークに向かうフランスの豪華客船。
なんとこの船に、怪盗と名高いアルセーヌ・ルパンが乗り込んでいるという噂が。
巧みな変装技術を持つ彼は、一体どこにいて誰に変装しているのでしょうか?
傲慢な大金持ちから金品を奪い、貧しい人には力を借す、フランス英雄的大泥棒、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンの物語。
大人向けに書かれたルパンの物語を子どもにも読みやすいようにまとめられた作品です。
読みながらルパン探しが出来る楽しさが味わえて、読書の楽しさを感じることができるでしょう。
ルパンの正体を見破った時の快感も存分に味わえます。
ルパンの正義を感じ、自分の正義と照らし合わせて感じることを感想文にするのも面白そうですね。

ミステリの要素を存分に含んだ作品ですが、凄惨な描写はなく楽しむことができます。
エンターテインメント性が高く、普段読書をしない子も気軽に楽しめる作品です。
かわいいイラストが好きな子にはこちらもおすすめ。
戦国姫 千姫の物語 はかない恋と大阪城落城 藤咲あゆな 集英社みらい文庫
家康の孫娘であり、秀吉の子秀頼の妻であった千姫の物語。
千姫の誕生から結婚、最初の夫である秀頼との別れ、二度目の結婚と別離、そして徳川の最長老として将軍家を見守っていく姿が描かれています。
大きく時代が変わる時、運命の荒波にもまれながら、懸命に生きた千姫の物語です
この戦国姫シリーズは、数々の子ども向け歴史本の中でも数少ない、戦国時代のお姫様を主人公にした子ども向け小説で、通説に基づいて物語が構成されています。
この千姫の物語は、豊臣秀吉や徳川家康など、有名な武将と関係のある出来事の中で翻弄されるお姫様の物語なので、特に読みやすいと思います。
国の安定のために政略結婚をすることが当たり前だった時代に、自分の持つ運命や使命に従い強く生きた姫たちの生き様を見て感じたことを感想文に書くのも面白いでしょう。

ほんの400年前の日本で、今の常識では考えられないことがあったことを知るのも良い学びになりますね。私自身も新たな視点を得るきっかけになりました。
続 窓ぎわのトットちゃん 黒柳徹子 講談社
1981年に刊行されベストセラーになった『窓ぎわのトットちゃん』の続編。
前作『窓ぎわのトットちゃん』が、黒柳さんが小学1年生のときに転校した東京の学校で出会った先生や友人たちとの思い出が描かれているのに対して、本作は小学生になる少し前、戦前直前の時代からNHK専属女優になり活躍されるまでの時代が記されています。
壮絶な戦時下でもたくましく生きた様子が手に取るように感じられる作品です。戦争中の壮絶な体験、しなやかで強いお母さん、自分を咲かせるために一生懸命だったトットちゃん。
読んでいると、勇気と自信が湧いてきます。自分と同じ年頃のトットちゃんがどうやって生き抜いたのか、子どもたちにとっても感じることが多く、視野の広がる作品となるでしょう。

アニメ映画化もされており、映像作品とともに楽しむのもおすすめです。
我が子は小学6年生の時に楽しく読んでいました。
Amazonのオーディオブックaudibleでは、黒柳徹子さんご本人の声で朗読が楽しめます。こちらもおすすめです♪
audibleはこちらの記事で詳しく紹介しています。
おわりに

思春期の入り口に差し掛かり自分なりの価値観も生まれてきた小学校高学年の子どもたちが、読書感想文を書きやすいように、本の登場人物と自分を照らし合わせて、「自分だったらどうするかな」「自分だったらどう考えるかな」と考えやすい本を集めて紹介しました。
参考になれば嬉しいです。
今回紹介した本以外にも、小学校高学年の子が楽しめる本をたくさん紹介していますので、よろしければ、こちらの記事も参考にしてみてください。
また、読書に慣れた子は、こちらの「中学生の読書感想文におすすめの本」を紹介している記事も参考にしてみてくださいね。